第4章
 灼熱の別離(わかれ)

 幾多の危機と苦難を乗り越え、ついに第八艦隊と合流したアークエンジェルだったが、乗員た
ちに休息の時は無かった。連合軍本部のあるアラスカへ向かうためのコースの確認や物資の
補給、戦艦やモビルスーツの整備など、する事は山ほどある。
「スカイグラスパーはそっちに置いとけ! え、もう一機あるの? えーと、それじゃあ……マード
ックさーん、どこに置けばいいんですか?」
 整備士ケイ・タカザワの声が倉庫に響く。彼だけでなく、艦長から雑用係に至るまで、みんな大
忙しだ。
「……よし。調整完了」
 OSの調整を終えたキラは、一息つく。
「ヤマト少尉、お疲れ様です」
 整備士のジャン・ハーミットが声を掛ける。
「随分、念入りにやってますね」
「ええ。地球は宇宙と違って、地面とか天候とかの影響も考えないといけないから。OSの調整も
その辺を考えてやらないと、歩く事さえできないかもしれませんからね」
「ヤマト少尉は、地球は初めてでしたよね?」
「ええ。こんな風に地球に降りるとは思わなかったけど……」
「軍人として降りるとは思わなかった?」
「そりゃそうですよ。ついこの前まで、僕は普通の学生だったんですから」
「そうですね。けど、意外でした」
「えっ?」
「俺、てっきりヤマト少尉はここでアークエンジェルを降りると思ってたんですよ。まさか志願する
とは思わなかった」
 そう、合流後、キラは改めて軍に志願した。キラだけではない。サイやミリアリア、トールやカズ
イもだ(トールはミリィに付き合って。カズイは、みんながやるなら俺も、という考えらしい)。
「…………色々あって、このままじゃいけないって、分かりましたから。ここで見て見ぬフリをし
て、平和な世界に帰っても、戦争は続いているし、誰かが死んでいる。僕に力があるのなら、こ
の力を戦争を終わらせるために使いたい。そう思ったんです」
「地球軍として戦うことが、平和に繋がるんですか?」
「分かりません。それを知るためにも、しばらくここに残りたいんです」
 そう答えるキラの顔に、迷いは無かった。
「強くなりましたね、少尉」
「ガーネットさんのおかげですよ。あの人が、色々教えてくれたから。コーディネイターとしてでは
なく、一人の人間として何が出来るのか。そう考える切っ掛けをくれたのは、あの人です」
 ガーネットの名が出た時、ジャンの顔が少し赤くなった。
「あ、そ、そういえばガーネットさんがいませんね」
「あの子なら、さっきハルバートン司令に呼ばれて、どっかに行ったぞ」
 ケイがやって来た。
「残念だったねえ、ジャン。愛しのガーネットちゃんとお話しできなくてさあ?」
「! こ、こら、ケイ、俺は別に…」
 真面目一徹なジャンと、そんな彼をからかうケイ。見慣れた光景だが、これもキラが失いたくな
いものの一つになっていた。



 アークエンジェル執務室。第八艦隊司令ハルバートンの前には、ガーネットが立っていた。二
人きりだ。
「不思議なものだな。殺し合いまでした間柄が、こうして顔を付き合わせるというのは」
「そうだね。けど、悪い気分じゃないよ」
 ガーネットが微笑むと、ハルバートンも頷く。
「確かに。君は敵に回せば恐ろしいが、味方ならば、これほど心強い存在はいない」
「光栄ね。かの知将ハルバートンにそう言ってもらえるとは。で、私をわざわざ呼び出したのは、
昔話をするため?」
「まあ、一種の昔話ではあるな。君の相棒、ストライクシャドウについてだ」
 ガーネットの顔付きが変わった。
「あれは君のお父上、アルベリッヒ博士の…」
「ええ。あれには親父の最後の作品が組み込まれている」
「トゥエルブ・システムか……」
 ハルバートンはため息をついた。ガーネットは苦笑して、
「モルゲンレーテにいる親父の弟子が、ストライクの試作機にシステムを組み込んだらしいわ
ね。で、バカ親父の遺言どおり、私にそれを報せて、手筈を整えて、乗り込ませてくれた。死んで
もなお慕われているなんて、さすが親父殿。と言うべきかしら?」
「それだけの人物だったのだよ、君の父上は。彼が生きていれば、あるいはこの戦争も…」
「死んじまった奴の事を言っても、仕方ないわよ。それも、勝手に自殺するような奴の事なんて…
…」
 あの日の事は、今でも夢に見る。学校から家に帰ってきたら、父が天井から首を吊っていた。
最悪の光景。最低の裏切りだと思った。けど……、
「だが、それでも君はお父上の遺志を継ぐのだろう?」
「…………ああ。それが親父の願いだからね」
 父の死後、机の中にあった遺書。あれがガーネットの運命を変えた。己の心を殺し、腕を磨
き、同胞を裏切り、戦い続ける道を選ばせた。
 全てはあれを完成させるために。トゥエルブ・システム。父の遺産にして、世界の運命を変える
存在。
「伝説のSEEDに匹敵する力、か。アルベリッヒ博士の考えは分からんでもないが、それでもあ
れは人が手にすべき力ではないな」
「SEED、ねえ……」
 思い出す。第八艦隊との合流直前の戦闘で、キラが見せたあの力。デュエルを一蹴し、イザー
クに重傷を負わせるほどの力……。
『もしあれがSEEDなら、何て運命の巡り合わせだろうね……。SEEDとトゥエルブ、対極にして
究極の奇跡(ちから)が同じ艦に乗っているなんて…』
「それにしても、皮肉な話だな」
 ハルバートンの声に、ガーネットは現実に戻った。
「目の前で父親を亡くした娘が、同じ艦に乗っているというのは」
「…………ああ、そうだね」
 フレイの事だ。
「君はお父上の遺志を継いだが、アルスターの娘はどうするのかな? 地球に降りるそうだが…
…」
「そうらしいね。けど、私には関係ない。あの女、嫌いだし」
 ガーネットは、今までのフレイの発言、暴言の数々を話した。ハルバートンは苦笑して、
「なるほど。アルスター家のご令嬢は、随分と問題児らしいな」
「随分、どころか、かなりの問題児だよ。ジョージ・アルスターは娘にはかなり甘かったらしいね」
「そうらしいな。だが、もう甘やかす事も、彼女が父親に甘える事もできん」
「………………」
「その点に関しては、君たち二人は同じだな」
「何が言いたいのさ?」
「いや。ただ、君たちより少しだけ長生きしている者の意見としては、お互いもう少し、相手の事
を考えてやってはどうかな、と思うのだよ。特に君の方は」
「……………………」
「好き嫌いは別にして、君は彼女のために、何かするべきだと思うがね。たとえ大嫌いな相手で
も、ケンカしたまま別れるのは後味が悪いだろう?」
「別れの花束でも送れって言うのかい?」
「この場合、送るのは物じゃない。言葉と誠意、そして行動だよ」
「は、何で私がそこまでしないと…」
「だが、するつもりなのだろう?」
「………………」
「君は意外と優しいからな」
 そう言って微笑んだハルバートンの顔は、まるで愛しい娘を見守る父親のようだった。何もかも
見抜かれているような気がして、少しだけ不快だった。



 艦内に敵の襲来を告げる警報音が鳴り響く。船、いや艦隊そのものが緊張に包まれる。
 脱出艇のデッキも賑わいを見せていた。今までアークエンジェルが乗せてきたヘリオポリスの
避難民たちが、次々と乗り込んでいく。行き先は地球、中立国のオーブだ。
 脱出艇に乗るため並んでいる人の列。その中には、不機嫌そうなフレイも並んでいた。いや、
はっきり言って不機嫌だった。大好きな父が死に、一緒に居てくれると思っていたサイは軍人な
どになってしまった。いや、サイだけではない。ミリィもトールもカズイもキラも……。一応、みんな
見送りに来てくれたのだが、警報が鳴ると同時に、それぞれの持ち場に行ってしまった。
 どうしてこんな事になってしまったのか? どうしてみんな変わってしまったのか?
『あの女のせいだわ……。何もかも、あの女の!』
「フレイ!」
 その声の主はガーネット・バーネット。今、フレイが憎悪をたぎらせていた相手だった。
「…………何よ。見送りに来たの? へえ、さすが元ザフトのエースパイロットさんね。すぐそこま
で敵が来てるのに、随分と余裕あるじゃない」
 皮肉を言うフレイ。彼女は地球に降りる。父は死に、サイやミリィたちもアークエンジェルに残る
ため、地球で彼女を待っている人はいない。それでも、軍人なんかになって、命を粗末にする気
は無い。それに何より、大嫌いなガーネットの側になどいたくない。
「ああ、そうね。あなたは元ザフトですものね。敵に連絡して、自分だけ見逃してもらうこともでき
るわね。ううん、もうやってるのかしら?」
「ちょっ、ちょっとフレイ!」
 フレイの後ろで並んでいたヘリオポリス以来の友人、アキナ・ヤマシロが声をかける。が、フレ
イの憎しみは収まらない。
「わざわざ見送りに来てくれるなんて感激だわ。そんなに私が地球に行くのが嬉しい? そうね、
私がいなくなったらアークエンジェルも随分と平和になるでしょうしね。せいぜいキラやサイたちと
仲良しゴッコをやればいいわ」
「フレイ、もうやめなさいよ……」
「何よアキナ。あんたまで、この女の肩をもつの?」
「そ、そうじゃなくて、その…」
「そうだね。確かに、あんたがいなくなれば、アークエンジェルも随分と静かになるね」
 ガーネットが呟く。その後、フレイの眼を見つめる。
「フレイ。私はあんたの事、あまり好きじゃない。はっきり言って、嫌いだ」
「!」
「けど、あんたの事は守る。あんたの親父は守れなかったけど、あんたは絶対に守る。私の命に
代えてもね」
「………………」
 呆気にとられるフレイに、ガーネットは話を続ける。
「あんたとは色々あったけど、それでも一応、同じ艦に乗った仲間だからね。死なせたくないんだ
よ。だから守る。細かい理屈や感情は抜きにして、あんたを守る。これは私の意地だ。必ずあん
たを地球に届ける。いいね?」
「え、ええ……」
 迫力に押されて、フレイは思わず頷いてしまった。それを見たガーネットは満足気に笑って、
「じゃ!」
 と、デッキを出て行った。
「……………………な、何なのよ、あいつは! 勝手なことばかり、ベラベラベラベラと! こっ
ちの話なんて全然聞かずに勝手に決めて! ……ってアキナ、何クスクス笑ってるのよ」
「ご、ごめんなさい……。けど、今のガーネットさん、フレイにそっくりだったから」
「!? 私が、あの女に?」
「うん。よく似てた。いいところも、悪いところも」
「………………」
「フレイ、もし私たちが無事に地球に降りて、ガーネットさんに会ったら、ちゃんとお礼ぐらいは言
おうね」
「…………ふん。それまで、あの女が生きてたらね」
 フレイの心の中で、何かが変わった。それはほんの少し、本人でさえ気づかないほど、とても
小さな異変だった。けれど……。



 第八艦隊とクルーゼ隊の戦いは、熾烈を極めていた。
 旗艦ヴェサリウス以下、七隻の戦艦と四十機以上のMSという万全の布陣で挑むクルーゼ。
それに対しハルバートンも、兵器性能の不利を巧みな指揮と戦術で補い、両軍とも一歩も引か
ない。
 アークエンジェルもまた、地球への降下準備を進めながら、敵を迎え撃っていた。キラのストラ
イクが、フラガのメビウスゼロが、ガーネットのシャドウが、次々とジンを撃破する。
「ストライクーーーーーーーーっ!」
 イザークのデュエル・アサルトシュラウドが、キラのストライクに迫る。先の戦闘で、イザークは
ストライクの攻撃で顔に傷を負っていた。今の彼には、ストライクしか見えていない。
「イザーク、出過ぎだ! 陣形を乱すな!」
 アスランの声も届いていない。復讐鬼と化したイザークは、執拗にストライクを狙う。迎え撃つ
キラ。両者、ほぼ互角。
「イザーク、戻れ! 勝手な行動は……」
「今のイザークに何を言っても無駄だぜ、アスラン。好きにさせなよ」
「ディアッカ、そんな勝手な事が許されるとでも…」
「僕もディアッカに賛成です」
「ニコル?」
「今のイザークの気持ち、僕には分かりますから……」
 そう。ニコルもまた、イザーク同様、標的を探していた。彼の敵はただ一人。
「いた!」
 標的発見。アスランの止める声も聞かず、ニコルは生まれ変わった愛機(ブリッツ)を走らせ
る。
「見つけましたよ、ガーネット・バーネット!」
「! ブリッツ、ニコルか!」
 シャドウのナイフが光る。かわすブリッツ。アルテミスの時より、動きが速い。
「貴方を倒すために僕が考えた武器、使わせてもらいます!」
 ブリッツの右腕、攻盾システム≪トリケロス≫から≪ランサーダート≫が放たれる。いや、違
う。ダートの先端部分がドリルのように回転している上、こちらも以前の物よりスピードアップして
いる。新兵器≪スパイラルダート≫だ。
「ドリルミサイル? 冗談でしょ!」
 物理的な攻撃ならシャドウのPS装甲で防げるが、衝撃までは無効化できない。回転も加わる
ドリル兵器の衝撃は通常の兵器を上回っている。あれは衝撃と振動で精密機械やパイロットの
心身にダメージを与える為の武器だ。
「なるほど、機体じゃなくパイロットを壊すための武器なわけね。ニコル、よく考えたけど、ちょっと
悪趣味!」
 シャドウは軽やかに三本の≪スパイラルダート≫をかわした。しかし、
「さすがですね。では!」
 ブリッツの左腕が動く。こちらも黄色の捕獲爪≪グレイプニール≫に代わる新兵器として、三
本の巨大なドリルが装備されている。
 ドリル発射。ミサイルか? いや、三本のドリルにはそれぞれコードがついている。フラガのメ
ビウスゼロの有線式バレルと同じような仕組みの武器だ。ただし、こちらの方がスピードも威力
も上だ。
「ちいっ!」
 上から、下から、右から、左から、正面から、背後から、次から次へと襲い掛かってくる。三本
のドリルが十本にも二十本にも感じられる。
 イラスト・西院様

『これだけの武器を自在に操れるようになるとは、腕を上げたね、ニコル・アマルフィ。けど!』
 ドリルの一本が、シャドウの顔に迫る。が、その前にシャドウのナイフがドリルを両断した。
「やりますね。でも、≪ケルベロス・ファング≫はまだ二本ある!」
 ニコルは諦めない。アークエンジェルに戻ろうとするシャドウを追う。残り二本になっても、≪ケ
ルベロス・ファング≫の勢いは衰えない。
 衛星軌道上で繰り広げられる、それぞれの戦い。だが、何事も始まりがあれば終わりがある。
この激しい戦いも、ついに決着の時を迎えた。ハルバートン司令が乗る第八艦隊の旗艦『メネラ
オス』がイージスの攻撃を受け、撃沈。アークエンジェルも戦場を離脱し、大気圏突入を開始し
た。
 キラのストライクとフラガのメビウスゼロは、それぞれ敵の追撃を振り切り、アークエンジェルに
帰還した。だが、
「まったく、しつこいにも程があるよ、ニコル・アマルフィ!」
 ガーネットのシャドウは、未だ帰れずにいた。それどころか、アークエンジェルからはどんどん
引き離されている。
『振り切れないか……。どうする? トゥエルブは使えるけど……』
 トゥエルブを使えば、ニコルは倒せるだろう。だが、その後はどうする? アークエンジェルに帰
るまでこの体が、精神が持つのか?
 考えている間にも、ブリッツが迫る。≪ケルベロス・ファング≫が唸りを上げながらシャドウに襲
い掛かる。
『ちっ! 一か八かだ!』
 ガーネットは覚悟を決めた。
「トゥエルブ、1番から3番まで起動! 一瞬で決着(ケリ)を着ける!」
 でないと、こちらが持たない。
 システム発動。瞬間、シャドウの姿がニコルの視界から、そしてブリッツのセンサー類からも消
えた。
「! この動きは……」
 モビルスーツの限界を越えたスピード。アルテミスでの恐怖が、ニコルの脳裏に蘇る。いや、蘇
る間もなかった。二本の≪ケルベロス・ファング≫は一瞬で破壊され、続いてブリッツの真正面
にシャドウが出現。
「なっ!」
 ニコルは凍りついた。動けなかった。死を感じた。いや、確実に殺されていたはずだ。だが、シ
ャドウは動かなかった。
「…………えっ?」
 動かないシャドウ。まるで糸の切れた操り人形のようだ。不審に思いながら、取り合えずニコル
は少し離れた。
「どうなっているんだ? また情けをかけたのか?」
 いや、違う。先程のガーネットは、間違いなくニコルを殺すつもりだった。
 戦いの間に、既にシャドウとブリッツは大気圏に突入していた。幸い、両機共に大気圏突破能
力を有しているので、燃え尽きる事はない。
 ニコルは、≪トリケロス≫の銃口をシャドウに向けた。それでもシャドウはまったく動かない。機
体のトラブルだろうか? 理由は分からないが、絶好のチャンスだ。
「…………さようなら、ガーネット・バーネット」
 引き金を引こうとした次の瞬間、両機の間に割って入った物があった。脱出艇だ。撃沈したメ
ネラオスから脱出したのだ。
 邪魔だ。撃てない。
 どうする?
『このまま撃つか?』
 相手はあの『漆黒のヴァルキュリア』だ。仕留められるチャンスはそうは無い。いや、恐らくこれ
ほどのチャンスは、今後絶対に無い。
 けれど。
 それでも。
「…………………………………………………………………………………」
 ニコルには出来なかった。
 脱出艇が赤く染まる。シャドウも、ブリッツも、炎に包まれた。
「…………ニコル」
 ザフトの暗号回線による通信。ガーネットの声だ。
「あの脱出艇には、私の……守りたい人が乗っているんだ」
「………………」
「すっごく性格の悪いお嬢様だけどさ、何となく私に似てる気がして、ちょっと放っておけない奴な
んだ。絶対に守るって約束したんだ」
「………………」
「ニコル」
「…………何ですか」
「ありがとう」
 感謝の言葉。戦場では最も縁のない言葉。
 ニコルはなぜか嬉しかった。なぜだか照れくさくなって、ガーネットたちから離れていった。
 ガーネットも嬉しかった。
 トゥエルブの突然の停止。フレイの乗った脱出艇の乱入。どちらも信じられないタイミングだっ
た。最悪の結末を覚悟していた。
 けど、生きている。
 私もフレイも生きている。
 なら、それでいい。
 色々問題はあるけど、今はそれでいい。



 そして、彼女は地球に降りた。

(2003・6/21掲載)
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